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留学体験 - 高岩亜輝子さん

アメリカ・リハビリテーション施設研修

高岩亜輝子さん
富山大学附属病院 リハビリテーション部(脳神経外科)

現在、言語聴覚士として高次脳機能障害のリハビリテーションや認知症等の診断に必要な神経心理学的検査を行なっています。視野を広げるために、いつ かは海外の現場を見たいと思っていたところ、病院内で「職員のキャリア促進事業」の公募が目に留まりました。公募の用紙には具体的にどこの施設で研修し、 どんな成果が得られるか提出する必要がありました。学びたいものは決まっていましたが、どこの施設でどのような研修が期待できるかという情報は十分ではな く、インターネットで研修や留学をサポートしているいくつかの企業に相談しました。そのひとつがIGEで、平田さんには公募の段階から丁寧に相談に乗って いただきました。

今回の研修(2010年)では救命救急後におけるリハビリテーション現場において、特に失語症や嚥下障害等の診断から訓練までの見学ができ、外来部 門ではコミュニケーションに必要な代替器機の調整と社会復帰プログラムについて学ぶことができました。また、リハビリテーション病院主催の脳卒中予防啓蒙 活動であるStroke Fairにも参加でき、いい経験となりました。

大学では、認知症の診断現場における神経心理学的検査の実際、早期発見、早期治療のための研究について学ぶことができました。アルツハイマー協会で は、地域を支える医師や看護師、介護士、ソーシャルワーカーなどへの教育体制や市民啓蒙活動を垣間みることができ、介護施設ではアメリカの現状について学 ぶ機会がありました。また在米中にアルツハイマー学会も開催され、家族の会にも出席してきました。さらに認知症の方を抱える日系人会の方々と交流すること もできました。 今回の研修はどれも有意義な時間とすることができ、これらの経験は今現在の臨床や研究の糧となっています。

IGEの平田さんには出発前からアメリカの細かい部分のシステムをひとつひとつ教えていただき、研修期間中は生活や研修に関するいろいろな情報を提 供してもらえたので安心して生活をおくることができました。研修生活を支えて下さったIGEスタッフのみなさんに心より感謝申し上げます。