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就職エキスパートがお届けする就職必勝コラム
キャリアコンサルティング会社経営:熊野弘社長
20年の在米経験と、日本人留学生のキャリアサポートの実績を 生かし、IGE留学生の留学後の就職コンサルティングを行います。
自己分析って何だろう
「自己分析は十分にやったほうがいいね。自分を知らないと企業選びもできないから。」と先輩や友人からいわれたことのある人は多いと思います。じゃあ、自己分析って何だ?
就職活動の大きな軸、「自分を知る」「企業を知る」そして「行動する」を繰り返すことが就職活動なのです。そのなかでも、自己分析はインターネットで調べれば自分のことがわかるわけでもなく、人に聞けば解決するわけではなく、かといってじっとしていても何も起きないという結構厄介なものです。さらに、正解がない、誰もが納得する答えがあるわけではないから、これ以上厄介なものはないですね。
それでは何のために自己分析をするのでしょう。どうして、そんなに先輩や企業がやれと薦めるのでしょうか、それを考えていきましょう。
企業側としては、学生側の希望や仕事に対する期待値と実際の業務とのギャップを極力少なくしたいという思い入れがあります。最近問題視されているように、日本では新入社員の約3割が3年間で会社を辞めてしまいます。その主な理由が、「思っていた仕事と違った」「今の仕事には自分は向いていないと思う」というネガティブなものです。もちろん、実際の業務はそれに就いてみないと判らないことも多いのは事実ですが、少なくとも自分の志向性や特性などを十分に考え、分析してきていれば、そのようなミスマッチングは少なくなるのではないか、と企業は考えています。そのために、自己分析を十分やって欲しい、という要望が出てくるのです。
また、先輩や友人は、「自分のことがわからないと、企業を選ぶこともできないし、面接でも自信を持って自分の意見を言えないから、結局は内定をもらえない。」という自分の就職活動の経験から皆さんに自己分析が大切だ、と伝えているのだと思います。
就職関係のウェブサイトや情報誌につねに「自己分析」が取り上げられるのもこうした現実の理由によるからです。
自己分析で何を探すのか?
就職活動を始めてすぐ、自己分析をしなくてはと机に向かって「自分の特性」や「できること」などを書き並べたことがあると思います。「できること」が少なくて「私って何もできない」と自信を失ったり、興味のあることが多岐にわたってしまって「俺、本当は何をしたいのだろう」と途方にくれたり。皆さんの先輩も同じ道を通ってきました。「好きなことを仕事にしよう」と言われて、好きなことを挙げてみたら自分の専攻とまったく関係なくて悩んでしまったり、勉強や専攻はとても興味あるのに、特定の仕事や企業が浮かんで来ないので、行き場を失ってしまったり。自己分析さえやらなければ、こんな悩みを持つことは無かったのにと、恨みをいわれたこともありました。
まず自己分析のプロセスで間違えるのは「自己分析とは自分の特性を見つけて、人より優れた売りポイントを発見し、それを仕事と結びつけること」という誤解です。自分にあった仕事を見つけるために自己分析をするというのは大きな意味で間違ってはいません。しかし、自己分析は面接で自分を売り込むためのネタを作るものではありません。自己分析をやることで仕事が手に入る、内定をもらえるというわけではないのです。
自己分析は、社会人として生きていく場を見つけるために自分の軸を発見する、再認識する手段です。
結果として、「英語力が特に優れているわけでもなく、特別なスキルや知識を得たわけでもない。」と言う事が認識できたとしても、それで落ち込む必要は無いのです。今の自分がこだわっている、自分が自分らしくあるための「基準」、自分の軸を発見することが重要だからです。
自分を知るプロセス
前回も簡単に述べましたが、自己分析の要素は次の3つです。
- 今までの自分を知る(やってきたこと)
- 今の自分を知る(できること)
- これからの自分を考える(やってみたいこと)
その中でも、「今までの自分を知る」は特に重要です。
中学生から今までの自分の歴史を紐解いてみましょう。いろいろな出来事が会ったと思います。たとえば、
- 中学の部活で活躍した
- 高校受験で志望校に受かった
- 留学を決めた
- アメリカの大学でボランティア活動した
など、たくさんの出来事をまず時系列で並べて見ましょう。そのときに、仕事とか志望する企業とかはまず考えないで、どんどん想い出せる出来事を並べます。そうすると想い出せることにはそのときの感情に裏づけされているのが判るはずです。喜んだ、嬉しかった、悲しかった、辛かったなどの感情です。その感情を想い出せないことは想い出しにくいものです。時系列で並べた出来事に感情のプラスマイナス(ポジティブ、ネガティブ)をつけてみましょう。そうすると、いろいろなイベントの中で自分が力を出せた、嬉しかった、楽しかったことが見えてきます。そして、一方で、自分が辛かったことも見えてくるのです。それがあなたの人生の基準のひとつです。
クラブ活動でチームがまとまって勝利したときの感情が忘れられない。
と言う事から、「目標に向かってチームで活動する喜び」を自分の基準に加えてみましょう。
大学時代に孤独感でホームシックになったときの辛さ
から、「人と関わりあいながら生活していく」ことを自分の生活軸に考えても良いでしょう。
次に、時系列に沿った出来事を大きく3つの時期に分けてみましょう。そして、それぞれに名前をつけてみるのです。
たとえば:
- 中学1年〜3年: 自己発見期 (自分の方向性を考えて悩んでいた時期)
- 高校1年〜3年: 自分模索期 (いろいろなことにチャレンジして自分を試した時期)
- 大学1年〜現在: 自分成長期 (自分の決めた方向で自分の成長を確認している時期)
そうすると、次の時期は何を目指すのか、どのような時期になるのかがおぼろげながら見えてくると思います。同時に、今までの経過で「自分の基準」が形を作ってくることに気がつくでしょう。
適性診断試験を受けてみる
一方、自分の適性を客観的に見るのも必要です。他人に意見を聞いてみることや、実際に面接を受けて、自分の強み、弱みを知ってみるのも良いでしょう。ただ、海外にいるとそれもなかなか思うように行きません。そこで、適性診断試験を受検することをお勧めします。
(株)リクルートが提供しているR−CAPという適性診断試験は様々な質問に答えていくことであなたの知られざる適性を分析してくれます。ただし、現在は海外からの受検が料金の振込みと受検資料の郵送などの手続きが面倒であまり使われてはいないようです。しかし、4月からはGlobal Career Solutionsが米国での受検受付窓口になりますので、米国内の学生の皆さんは、日本国内の学生さんと同様の便利さで受検することができるようになります。
詳しい情報はGCSのホームページ(3月上旬公開)でお知らせしますし、次号のこのコラムでもご紹介いたします。
自己分析の話でずいぶんと長い説明になってしまいました。次回は具体的な就職活動のスケジュールについて説明してみたいと思います。それまでの時間をじっくりと自分発見に使ってください。
- バックナンバー/掲載予定:
- 第1回 2月 何からはじめる?就職活動

- 第2回 3月 自己分析って何だろう
- 第3回 4月 海外での就職活動スケジュール

- 第4回 6月 キャリアフェアの有効活用

(注) キャリアフェア
海外大生のためのキャリアフェアは企業の人事担当者と会えるチャンス。
就職活動の必須ツール、リクナビを提供している(株)リクルートでは年3回キャリアフェアを実施しています。リクルート東京キャリアフェア 6月末と12月中旬に東京で開催リクナビWest Coast Career Fair アメリカ西海岸で秋ごろ開催の予定
http://www.rikunabi2006.com/06/JP/にこれから開催されるキャリアフェアの情報があります。
熊野 弘 プロフィール
59年東京生まれ。慶応義塾大学工学部卒業。大型コンピューターのプログラマーを経たあと、86年に渡米。カリフォルニア州立大学で心理学を学ぶ。88年より南カリフォルニアで帰国子女教育に携わる。2000年より株式会社リクルートの米国現地法人リクルートICIにて就職および転職斡旋サービスとキャリアカウンセリングを担当。2004年からはGlobal Career Solutionsを設立し、株式会社リクルートの海外業務推進担当として全米の大学を訪問し、留学生向けの就職セミナーを行っている。米国Global Career Development Facilitatorの資格を持つ。Global Career Solutionsは今年から留学生を対象としたキャリアコンサルティングサービスを開始する。詳細は3月上旬OPEN予定のGCSウェブサイト http://www.glblcs.com をチェック。
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